子供の能力を伸ばそう

頭の良くなる小学生生活・遊びと生活編【東大アンケート総まとめ】

スティーム教育とは

小学生の子を持つ親御さん、放課後の時間をどうしていますか?

習い事、ゲームやテレビとの付き合い方、家のお手伝いなど…何をどの程度させたらよいのか、迷いますよね。

ここでは、1つの例として東大生が小学生時代をどのように過ごしてきたかを、東大生向けの5つのアンケートを総まとめして見ていきたいと思います。

必ずしも東大に入る子の生活が皆のお手本になるわけではないけれど、東大の入試問題を見て「こういう思考力や応用力が必要な問題が解ける子は、いったいどんな子供時代を送ってきたのだろう?」と思ったのが、調べ始めたきっかけ。

東大生は、【勉強・親の接し方編】で小学生時代の勉強時間は他の子供たちとさほど変わらないことがわかりました。

では、勉強以外の時間をどのように過ごしてきたのでしょうか

モンテッソーリ教育とチャイルドコーチングの指導者で1児の母でもある筆者が、詳しくお伝えしていきます。

★東大生の小学生時代の【勉強・親の接し方】はこちらをどうぞ

★東大生の幼児期の過ごし方はこちらから

 

 

頭の良くなる小学生生活①
東大生はゲームをやっていた?

小学生のゲームと頭の良さの関係

まず頭を悩ませるのが『ゲーム』。

どれくらいさせてよいのか、頭の良し悪しにどんな影響があるのか、いろいろな情報が飛び交っていて迷ってしまいますよね。

一つ言えるのは、私たち親世代が子供の頃は「ゲーム=子供にとって良くないもの」という考えが一般的だったけれど、今は必ずしも悪いものではないと考えられていること。

ゲーム好きとして知られている著名人には、次のような方々がいますよ。

ゲーム好きで知られる著名人

孫正義さん・スティーヴン・スピルバーグ監督
宇多田ヒカルさん・米津玄師さん
錦織圭選手・大坂なおみ選手
羽生結弦選手・宇野昌磨選手
田中将大選手・イチローさん
ネイマール選手・メッシ選手・クリスティアーノロナウド選手など

では、東大生は小学生時代にどのようにゲームと付き合っていたのでしょうか

いくつかのアンケートを見てみましょう。

Q. 小学生時代のゲームのルールは?(複数回答可)

東大生 全般
ルールなし 44.3% 5.9%
時間制限あり 33.3% 47.9%
時間帯ルールあり(夜遅く禁止など) 9.0% 43.5%
勉強や習い事との兼ね合い 3.9% 61.7%
受験期・テスト前などは禁止 2.8% 不明
ゲーム禁止 5.6% 4.4%
東京大学新聞社『ゲームに関するアンケート調査』 現役東大生・院生357人 (2016年3月)
朝日小学生新聞『子供とゲーム実態調査』小学生723人(2016年7月)

 

小学生全般のアンケートでは時間制限や時間帯制限など、親とルールを決めている子が9割を超えるのに比べ、東大生はなんと44.3%がルール無し

これはびっくりですね。

このアンケートを主催した東大新聞では、

「親から一方的にルールを押し付けられるような関係ではなく、子供が主体的にゲームとの考え方を見いだす様子が推察できる」

と解説されています。

東大理Ⅲで司法試験を最年少で合格したことで話題になった河野玄斗さんも、2018年10月の教育ニュース『リセマム』のインタビューでゲームについてこう話しています。

「親から何かを強制・制限されることは殆どなく、勉強したいときにして、ゲームしたいときにして、という感じでした。
僕は子供の頃からゲームが大好きで、一度やり始めたらとことんまで突き詰めたいタイプでした。
(中略)
ありがちなのが『ゲームは1日1時間まで』って制限すること。
子供は、本当はゲームをやりたいのに勉強をしなくちゃならないので、イヤだな~って思いながら最低限の勉強だけを済ませることになりますよね。
でも、それだと結局ゲームも勉強も最低限しかできていないんです。
何か1つを徹底的にやる、完成させる体験がないまま、「誰かに言われたから最低限これだけやっておけばいいや」という癖がついてしまいがちです。
(中略)
一生懸命頭を使って、全部やり込もうと挑戦したことが、僕にとっての勉強でした。
そうやってゲーム攻略に没頭した少年時代の経験が、“与えられた以上のことを、片っ端っからやってやる”というモチベーションや、大学受験や司法試験といった最難関に挑む気持ちの土台となっていることは確かです。」

 

なるほど。要は「何をやるか」ではなくて「何を得るか」ということですね。

勉強でもゲームでも『集中力・とことんやり込む力・難関にチャレンジする精神』は同じだということ。

ゲームを通して「1つのことを極める」経験をした東大生が多いというのは、次のアンケート結果にも表れています。

Q. 1日の最長ゲーム時間は?(小学生時代に限らない)

東大生
0時間 0.8%
0~2時間 7.3%
2~4時間 14.3%
4~6時間 16.5%
6~8時間 19.0%
8~10時間 13.4%
10~12時間 6.2%
12時間以上 22.4%
東京大学新聞社『ゲームに関するアンケート調査』 現役東大生・院生357人 (2016年3月)

 

22.4%、およそ5人に1人が、1日に12時間以上ゲームをやったことがあるそうですよ。

東大新聞の解説には、

「熱中した時には自分の意志でトコトン突き詰める姿勢の現れ」

と書かれていました。

同新聞の中で東大生があげるゲームのメリットは次の通り。

  • 「中3の時に『ファイナルファンタジーをレベル1キャラ一人で全ボス攻略する』という記事を見つけ、そこで東大ゲーム研究会の存在を知って東大を目指した」(理系・男性・2年)
  • 「『逆転裁判』や『逆転検事』がきっかけで現在司法の道を目指している」(文系・女性・1年)
  • 「『無双』シリーズや『信長の野望』シリーズは歴史に対する興味の緒になり、『大神』は日本神話への誘いをうけた。『もじぴったん』からは語彙力を貰ったし『リズム天国』からはリズム力を貰い、ドラムに役立っている」(理系・男性・1年)
  • 「現在のレベルでは勝てない敵を倒したいときに自分のレベルを上げる、弱点を探す、仲間を作るなどの行為をすることは、ゲームだけでなく現実の勉強にも応用可能」(文系・男性・1年)

また、小学生全般への朝日小学生新聞のアンケートでも、ゲーム禁止の子は、ゲームOKの子と比べて勉強時間の違いはたったの12分。そして成績は変わらないという結果が出ています。

アンケートでは44%の子供が「ゲームが勉強に役立つことはあった」と答え、

小学生全般 (複数回答)
いろんな知識が身についた 65.1%
集中力が上がった 23.0%
計算問題が早くなった 22.0%

というように、東大生と同様にメリットを感じている子が多いようです。

小学生のうちは「子供を信用してすべて任せる」のは難しいけれど、ゲームを悪いものと決めつけずに親子で一緒に前向きに付き合い方を話し合っていくのがいいのかもしれませんね。

多くの著名人やスポーツ選手にもゲーム好きな方が多いことからも、一概に「ゲームをやっていたら他のことがおろそかになる」とも言えず、「ゲームに打ち込む子ほど他のことにも同じように打ち込める」という側面もありそう。

少なくとも、ゲーム好きの子にゲームをやめさせてその分勉強をさせても、それだけで成績が良くなる、ということはないようです。

 

ちなみに、東大生がゲームをしていた場所を見てみると、

Q. 【東大生】最もゲームをしていた場所は?

小6 中3 高3
自分の部屋 22% 43.4% 51.2%
リビング 65.4% 42.8% 36.2%
友達の家 10.8% 6.2% 2.4%
その他の場所 1.7% 7.6% 10.1%
東京大学新聞社『ゲームに関するアンケート調査』 現役東大生・院生357人 (2016年3月)

 

となっていて、割合は減っていくものの高校生になってもリビングでゲームをやっていた子が意外に多いよう。

親と一緒にゲームを楽しんでいたという声も多いですよ。

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頭の良くなる小学生生活②
東大生はテレビを見ていた?

東大生はテレビを見たか

ゲームと共に気になるのが、テレビや動画

東大生はテレビを見ていたのでしょうか?

Q. 小学生時代、テレビや動画を見ていた?

東大生
毎日見ていた 92人
たまに見ていた 7人
全く見ていない 1人
チイコミ!『小学校時代の生活習慣アンケート』東大現役・卒業生100人 (2018年9月)

 

視聴時間はわかりませんが、ほとんどの東大生は小学生時代に毎日テレビを見ていたそう。

テレビは一方通行のメディアなので、脳が活発には働かないことがわかっているけれど、情報や知識を得たり何かに興味を持つきっかけ作りにはとても有効です。

生き物のドキュメンタリーや図鑑のDVDを見て動物や昆虫の名前を覚えた、またテレビアニメや特撮にハマって英語や漢字を覚えた、という子も多いですよ。

中には、キャラクターの名前や使うワザなどを何十も何百も覚える子も。

一見勉強とは関係なさそうに思えるけれど、何かにハマって大量のことを一気に覚えるのと、将来歴史や数学の公式をたくさん覚えるのは、脳の働きは同じ

結局、興味を持って没頭できる脳の回路が子供のうちに作られているかどうかなのです。

何か1つのことに集中してハマった経験のある子は、受験にも強いと言われていますよ。

教育雑誌のプレジデントファミリーのアンケートからも、

東大生
夢中になって時間を忘れたことがある 89.1%
やり遂げて嬉しかったことがある 83.7%
新しいことに挑戦したことがある 77.1%
プレジデントファミリー『東大生184人頭のいい子の育て方』 (2019年秋号)

 

と、東大生が何かに打ち込む力や集中力が高いことがうかがえます。

一方で、幼少期に遊ぶものや見るものを制限され、自分が好きなことに没頭させてもらえなかった子は、脳が何かにグンとはまるのをセーブする癖がついていて、勉強にものめり込みにくいと言われています。

上のゲームと同じで、テレビも一概に悪いものと考えず、子供の興味を優先させて節度を持って付き合っていくのが大切と言えるでしょう。

ただし先ほども言った通りテレビは一方通行で、見ているだけで思考力が働くわけではないので、一日中つけっ放しでダラダラ見続けるというのはよくありませんよ。

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頭の良くなる小学生生活③
東大生は本をよく読んでいた?

東大生は小学生で本を読んだか

次に、学力と密接な関係があると言われている読書量。

東大生は小学生時代にどれくらい本を読んでいたのでしょうか?

Q. 小学生時代にどれくらい本を読んでいた?

東大生 全般
1か月に読む本の量 (平均) 7.4冊
(2016年)
3.1冊
(2019年)
5.6冊
(2014年)
プレジデントファミリー『東大生174人頭のいい子の育て方』 (2016年秋号)
学研教育総合研究所『小学生白書Web版』1200人 (2014年9月2019年8月)

 

小学生全般へのアンケート結果は年度や主催者によってかなりバラつきがあり、回答した東大生が小学生だった頃の正確な一般平均との比較はできませんでした。

けれど、普通は中学高校大学と徐々に本を読む量が減っていくのに対し、東大に合格する子は高校生になっても冊数が減らず、大学入学後もかなりの量の本を読破することがわかっています。

ベネッセの『読書量と学力の関係の調査』(2016~2017年) でも、読書量を増やすことで学力が向上する傾向が見られ、やはり本をたくさん読むことが頭の良さにつながるのは間違いなさそうです。

読書で身につく力の筆頭は、語彙力・思考力

また、漫画と違い文字だけで背景から登場人物の性格や心理まで表しているので、さまざまな表現方法が習得でき、想像力も身に付きます。

さらに、上のベネッセの調査では、読書によって国語だけではなく算数の成績も向上することが判明。

問題の意味を読み取ったり条件を整理する力が付くからではないかとのことです。

確かにどの教科も、基本的な国語力がなければ問題を解くことはできないですよね。

また読書に夢中になることによって集中力がつき、毎日の学習習慣にも結び付きやすいという効果もあるとのことですよ。

 

またプレジデントファミリーによると、東大生は幼少期から本を読むときに『アウトプット』をする習慣があったそうです。

読んで終わりではなく、『親と感想を言い合う・ノートに書く』ということをしてきたそう。

そうすることで読んだ知識も定着するし、文章力や表現力も身に付きますよね。

何より、「これに対して自分はどう思うのか」と自分の意見を常に考える習慣をつけることが、思考力を養うのに最も効果的。

東大の入試問題を見ると、知識偏重型ではなく「あなたはどう思いますか」「あなたならどうしますか」という問題が並んでいて、いかに普段から頭を使って考えているかが問われます。

これは一朝一夕で身につくものではなく、小さい頃から考える癖をつけておかないとまず合格できません。

最近よく「偏差値30~40から東大に合格できた」という話を目にするけれど、読んでみるとそういった方々はただ『勉強』をしてこなかっただけで、『考える力』は人一倍あった方たちのように思いました。

 

子供に読書習慣をつけるコツは、とにかく子供が自分で興味を持った本を読ませるのがいいそう。

推奨年齢が実年齢より低くても、内容がタメにならなさそうでも大丈夫。自分で読むのが難しければ読み聞かせでもいいそうです。

まずは本好きにすること、物語に夢中になって「集中する時間」を作ること、好奇心を継続させることが大切とのことですよ。

 

 

頭の良くなる小学生生活④
東大生の小学生時代の習い事は?

東大生の小学校時代の習い事

次は、全国の小学生の85%がしているという習い事

東大生は小学生時代にどんな習い事をしていたのでしょうか?

Q. 小学生の頃の習い事(複数回答)

東大生 全般 (小3)
水泳 58.7% 36.5%
楽器 (ピアノやバイオリンなど) 38.6% 15.0%
英語 25.0% 11.5%
書道・習字 22.8% 10.5%
サッカー 19.6% 6.5%
(男子は10%)
その他の運動系 (体操など) 18.5% 17.0%
塾 (公文式含む) 24.4% 13.0%
(小6では27%)
そろばん 12.5% 10.0%
野球・ソフトボール 12.5% 4.5%
武道 (空手や柔道など) 10.3% 8.0%
ダンス・バレエ・日舞など 7.1% 9.0%
絵画・工作 6.5% 2.0%
理科系教室 (PC・プログラミング・ロボット含む) 1.6% 1.5%
その他 4.3% 5.5%
習い事はしていない 5.4% 15.0%
プレジデントファミリー『東大生184人頭のいい子の育て方』男女比約71:29 (2019年秋号)
学研教育総合研究所『小学生白書Web版』1,200人 (2019年8月)

 

全体的に東大生は習い事の割合が多いけれど、中でも差が顕著なのは『水泳』と『楽器』ですね。

どちらも、最近脳科学で『頭が良くなる習い事』として取り上げられることが多いものです。

『水泳』は前頭葉を活性化させて空間認知力や思考力を鍛え、『楽器』は前頭前野を刺激して右脳と左脳の両方を活性化させるそう。

特に7歳までに音楽を習い始めた子はそうでない子に比べて大脳皮質が厚くなり、その大脳皮質が7~11歳に肥大する子は知能が高い傾向にあることがわかっています。

参考
The Huffington Post『幼少期の音楽レッスンは、脳を物理的に変える?』(2013年11月)
英科学誌『Nature』(2006年3月30日)

ただし、楽器の習い事は一昔前に比べてかなり減っているので、単純に現在の数値では比較できませんよね。

上の表の東大生へのアンケートは2019年で38.6%。

一般アンケートも2019年で15%だけど、2019年の東大生たちが小学生だった2008年のベネッセのアンケート(小学生男女約1200人ずつ)を見ると、26.5%。

でも、楽器の習い事の内訳は男子が大体2割弱なので、2008年に楽器を習っていた男の子は10.6%と計算できます。(女子は42.4%)

東大生アンケートは7割以上が男子学生にもかかわらず、楽器を習っていたのが38.6%というのは、やはりかなり割合が高いと言えますね。

 

そして、何の習い事にせよ一番大切なのは、子供が楽しんで自発的に取り組むこと

Z会の『東大生・京大生44人Webアンケート』(2017年11月) でも、

  • 「習いごとというよりは遊びに行くような感覚だったと思う」(東大生・女性)
  • 「遊びや楽しみとの境界線はあいまいだと思う。気軽に入っていけたから始めたという感じだった」(東大生・男性)
  • 「習いごとのために無理はしなかった。でも習いごとをやっておいてよかったなとは思う」(東大生・女性)
  • 「自分の好きなことを全力で応援してくれた両親。将棋にのめり込んだ私に将棋教室の席料・大会遠征の交通費・参加費・食事代などを惜しみなく出してくれた。好きなことにのびのび取り組めて、集中力がつき、受験にもいきたと思う」(京大生・男性)

と、子供自身が好きな習い事を、遊びの延長で楽しくやるもトコトンはまるも自由にさせてくれた、といった意見が多数。

習い事に対して、『嫌なもの』ではなく『肯定的なイメージ』を持っていた子が多いようです。

親としては「どうせやるなら将来のためになる習い事を選んで、しっかり身につけさせたい」と思ってしまいがちだけれど、無理強いせずに子供の自主性に任せたほうが、将来的に功を奏しそうですね。

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頭の良くなる小学生生活⑤
東大生はお手伝いや片づけをしていた?

頭の良くなる小学校生活の最後は、家庭での過ごし方

東大生は小学生時代にどんな生活を送っていたのでしょうか?

東大生は自発的にお手伝いをしていた?

頭の良い子はお手伝いをするか

まずは『お手伝い』について見てみましょう。

Q. 小学生時代に自発的によくお手伝いをしていた?

東大生 (小学生) 全般 (小中学生)
していた 35.9% 12.8%
プレジデントファミリー『東大生184人頭のいい子の育て方』男女比約71:29 (2019年秋号)
日本生活協同組合連合『小中学生のお手伝いに関する調査』1000人 (2015年10月)

 

一般アンケートは中学生も含んでいるので一概には比較できないけれど、東大の回答者の7割を男子学生が占める中でのこの数値は多いと言えるでしょう。

自発的にお手伝いをするということは、その内容や効果よりもまず親子関係が良好である証拠

もし親と仲が悪かったり、いつも叱られて反抗しての繰り返しでまともに会話できる関係ではなかったら、

「お母さん大変そうだから手伝おう」
「これは自分の役割だからちゃんとやろう」

とは思わないですよね。

頭の良くなる小学校生活【勉強・親の接し方編】にも書きましたが、東大に入る子は家族の仲が良い傾向が強いことがわかっています。

また、お手伝いは小学生から高校性になっても続け、さらには受験期間中もやめなかったという子が多いのも東大生の特徴。

  • 「手伝うことで家に自分に居場所があることが実感でき、安心した」
  • 「受験生だからと特別扱いされなかったのが良かった」
  • 「勉強の気晴らしになった」

というコメントもありましたよ。

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東大生は小学生時代に片付けが得意だった?

東大生は小学生の時片付けしたか

次に片付けについて。

頭の良さと片付けの出来る出来ないは関係があるのでしょうか?

Q. 小学生の頃、片付けは得意だった?

東大生 全般
得意だった 68% 55.7%
苦手だった 32% 44.3%
チイコミ!『小学校時代の生活習慣アンケート』東大現役・卒業生100人 (2018年9月)
ベネッセ教育総合研究所『子育て生活基本調査』(2011年)

 

一般アンケートよりも、東大生のほうが若干片付けが得意だった子の割合が高いという結果です。

ただし、東大生アンケートは本人が答え、ベネッセの一般アンケートは母親が答えているので、東大生も母親目線だったらもっと数値が下がる可能性が。

それを加味すると上の12%くらいの差はなくなりそうなので、片づけに関しては頭の良さはあまり関係ないと言っていいでしょう。

たしかに本来は、頭が良ければ効率を考えて要領良くパパっと整理整頓できるのかもないけれど、ここまで見てきたように東大生は幼少期からハマり症の傾向が。

一つのことに夢中になって片付けがおろそかになる、または片づける必要性を感じない、ということもありそうです。

現に、大学教授など頭の良い人のお部屋って雑然としているイメージがありますよね。

脳科学的に正しい一流の子育て Q&A』の著者である脳科学者の西剛志さんによると、創造力は散らかった部屋の方が高まるそうで、Apple創業者のスティーブ・ジョブス氏やFacebook創業者のマーク・ザッカーバーグ氏は、机の上が散らかっていたことで有名だそうです。

また一方で、綺麗に整頓された部屋の方が、最後まで仕事をやり通す傾向が高いこともわかっているそう。

片付いている部屋とそうでない部屋、どちらがよいとは一概には言えないようですね。

どちらにしても、あまり神経質に「片付けをしなさい!」とガミガミ怒る必要はなさそうです。

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東大生は小学生時代に早起きが得意だった?

東大生は早起きしていたか

片付けと同じく苦労するしつけの一つ、早寝早起き

東大生が小学生の時はできていたのでしょうか?

Q. 小学生時代に早起きは得意だった?

東大生
得意だった 52%
苦手だった 48%

 

東大に入る子たちが、特に早起きが得意だったわけではなさそうですね。

昔は「とにかく早寝早起きすることで、頭も体も健全に育つ!」と言われていたけれど、今は夜型の人を無理に朝型にするのは弊害があり、『寝る時間帯』による成長の違いはないことがわかってきています。

最近は「夜早く寝て朝早起きして勉強をするのが良い」という話も聞くけれど、子供が朝が得意でなさそうなら無理強いは禁物ですよ。

ただし、小学生で『睡眠時間』が短い子供の成績が下がるというデータはあるので、夜はなるべく早く寝てたっぷり睡眠できるようにしたいですね。

ちなみに、東大生が大学に入ってからは、

Q. 大学生になった今は、朝型?夜型?

東大生
朝型 30%
夜型 70%

となっていて、東大生もそれ以外の大学生とあまり変わらないようです。

 

このように、小学生時代の『お手伝い・片付け・早起き』などの日常の家庭生活については、東大生だからといって何か大きな違いがあるわけではないようです。

ただ、東大生の親は

「何に関してもあまり叱らずに育てた」
「勉強についても生活についても、自分で考えて決めさせていた」

という声が多いことから、勉強やゲーム同様、家庭内での生活についても小さいうちから自主性に任せていた様子がうかがえます。

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まとめ・頭が良くなる小学生生活のコツ

頭の良い子の小学生時代

東大に合格する子供とそれ以外の子供たちの小学生生活には、差があるところとあまり無いところがありました。

東大生の小学生時代』と聞いて普通パッと思い浮かぶのは、教育ママのもとに小学生から長時間の勉強、塾や英語の習い事、ゲームやテレビはなるべく控え、家の中でも「あの子は勉強があるから」と特別扱い…

そんなイメージではないでしょうか?

でも実際には、勉強時間は他の子と変わらずゆるめのご両親のもとで家族仲良く過ごし勉強・親の接し方編参照)、好奇心旺盛で習い事は自分の好きなことを好きな加減で楽しみゲームにトコトンのめり込む…という、一般的な東大生イメージとは違う家庭像が浮かび上がりました。

何だか一見簡単で「そういう子育てならすぐにできそう」と思えますよね。

でも、小学生の子供に対して

  • 怒らずせかさず、勉強も遊びも子供の自主性に任せる
  • 放任ではなく呼ばれたらすぐサポートできる距離感で、口を出さずに見守る

というのは実は一番難しいこと。

なぜなら、子供に意志があるのと同様に、親の頭の中にも多かれ少なかれ子育てプランがあるからです。

「自分の子はこうあってほしい」
「自分と同じ苦労をさせたくないから、〇〇だけは身につけさせたい」
「〇〇がいいと聞いたから、ぜひ子供にさせてみたい」

教育熱心な親御さんほど、子供への理想や期待が高くなりがち。

また、忙しい親御さんはどうしても時間の都合で子供にいろいろな制約を課さざるを得ず、「何をするにも子供が納得するまでじっくり付き合う」というのは難しいですよね。

でも、親が子供の生活をコントロールしてしまうと、小さいうちはいわゆる優等生になれたとしても、いずれ自主性や問題解決能力を持たない大人になってしまいます。

もし仮にとても素直な子供で親の言う通りに勉強し、親が選んだ学校や会社に入れても、人生はそこがゴールではありません。

たとえ難関大学を卒業しても、仕事で挫折したり人間関係がうまくいかなくて引きこもりになったりするケースも少なくありません。

地頭を良くし、行きたい学校に合格し、学んだことを活かして社会で活躍していく。そんな人になるのに一番大切なのは『人間力』。

そんな人間力を養うために、子供の自主性を大切にして自らはサポート役に徹した東大生の親御さんの子育て法は、とても参考になると思います。

「まだ子供だから」と何でも親が導いてあげるのではなく、子供が自分で考え決断して行動できるように、環境を整えて見守っていきたいですね。

 

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