中学受験を考えているご家庭で、
「塾に通わず、通信教育での家庭学習で対策をしたい」
という方も多いかと思います。
そこで今回は、
中学受験は家庭学習でも可能なの?
めざす中学校によっておすすめの通信教育は違う?
というのを、チャイルドコーチングとモンテッソーリの指導者で1児の母でもある筆者が、詳しくお伝えしていきます。
>>受験対策ではない通常の小学生向け通信教育おすすめランキングはこちら【2024年版】
中学受験は通信教育のみで可能?選び方は?
結論から言うと、通信教育での家庭学習でも中学受験は可能。
授業動画のWEB配信などが簡単になり、通信教育でも通塾にかなり近い学習ができるようになったことが大きな理由です。
ただし、自己管理力があること、親がサポートできること、実践模試や志望校別講座などは別途受けることなどが条件となります。
目指す中学校のレベルや、私立国立・公立中高一貫校のどちらを目指すかによって、受験対策ができる通信教育が次のように異なります。
中学受験対策ができる通信教育一覧
講座 | 対象 | 目標 | 月額 | |
進研ゼミ | 考える力プラス | 1~6年 | 低学年:全レベル 高学年:公立一貫校 |
2,560~4,550円 |
考える力プラス中学受験 | 4~6年 | 中堅私国立 | 7,480円 | |
Z会 | 小学生コース | 1~6年 | 低学年:全レベル 高学年:公立一貫校 |
4,420~7,840円 |
中学受験コース | 3~6年 | 難関私国立 | 14,960~20,400円 | |
サピックス | ピグマキッズくらぶ | 1~4年 | 全レベル | 5,280円 |
四谷大塚 | リトルくらぶ | 1~3年 | 全レベル | 5,830~9,020円 |
進学くらぶ | 4~6年 | 難関私国立 | 12,980~16,280円 | |
スタディサプリ | 応用レベル | 4~6年 | 公立一貫/中堅私国立 | 1,815円 |
RISU算数 | 受験基礎ステージ | 1~6年 | 全レベル | 2,750~12,100円 |
※ 月額はすべて税込・年一括払いがある場合はその1ヶ月分(2023年4月からの新料金)
ちなみに進研ゼミなどには、中学受験向けではない学校の教科書準拠のコースもあるけれど、それで受験準備をするのはほぼ不可能です。
特に私立国立中学の入試で出題される問題は、学校の教科書とは範囲も出題方法もまったく異なる特殊なもの。
学校の教科書に準じた学習では太刀打ちできません。
少なくとも高学年までには、上記の受験向けのコースに乗り換えておく必要があります。
>>教科書準拠と非準拠の通信教育とは?それぞれのメリットとデメリット
また、スマイルゼミの発展クラスが気になっている方もいるかと思いますが、スマイルゼミの公式サイトにはっきりと「中学受験対策はできません」と書かれています。
実際にスマイルゼミの高学年教材を見ると、基礎固めや発展問題で『受験準備を始める土台』を作ることはできるけれど、具体的な受験のための学習はできません。
やはり塾無しの家庭学習で受験をするには、公式サイトではっきりと「中学受験対策ができる」と銘打っている通信教育を選ぶことが大切ですよ。
それでは、家庭学習で中学受験ができる通信教育6社(9コース)を順にご紹介します。
進研ゼミの中学受験向け通信教育
小学生向けの家庭用学習教材の中で受講者数がNo.1なのは、進研ゼミ小学講座。
でも、通常の進研ゼミ『チャレンジ〇年生』は学校の予習復習をするための通信教育なので、中学受験対策はできません。
受験をめざすなら、同じ進研ゼミの中でも『考える力プラス』(1年生~)か『考える力プラス・中学受験講座』(4年生~)を受講する必要があります。
順に見ていきましょう。
進研ゼミ『考える力プラス講座』(1~6年生)
目標レベル | 低学年:全レベル中学 高学年:公立中高一貫校 |
教科 | 国算理社 |
教材 | 冊子/理科教具 (1~4年)/授業映像 (5年~) |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金無料/月額 2,560円 (小1)~4,550円 (小6) |
最短継続契約 | 2か月 |
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月~)
進研ゼミの考える力プラスは、低学年では全レベル向け、高学年では公立中高一貫校向けの対策ができる通信教育です。
低学年コースは、後々どのレベルの中学受験コースにもスムーズに移行できる力を付けておける内容。
レベル的には、同じく低学年から学べるZ会小学生コースやSAPIXピグマキッズとほぼ同じです。
その中でもこの進研ゼミ『考えるプラス講座』の特徴は、じっくり筋道を立てて深く考える問題が他社と比較して多いこと。
一見難しく見えるけれど、扱う題材が幅広くて興味深く、考えるのが楽しくなる課題が多いので、知らず知らずのうちにのめり込む、そんな教材です。
また、小1から理科社会の学びにかなり力を入れていて、低年齢で身につきやすい知的好奇心をしっかり養えます。
漢字や計算のドリルはないので、別途市販のドリルなどを併用しているお子さんも多いようです。
高学年コースは、公立中高一貫校受検に特化した内容。
私立国立とは違う公立の適正検査に必要な『学校の教科書の知識の活用力』や『作文力』を、過去問や授業映像を使いながらしっかり養っていきます。
2022年の全国の公立中高一貫校への合格は1,406名と、実績も確か。
この『考える力プラス講座』は進研ゼミ本体の『チャレンジ〇年生』の有料オプションという位置付けだけれど、内容は連動していないし併用割引料金もないので、完全に独立した教材として単独受講が可能です。
進研ゼミ・考える力プラスのメリット
- 低学年コースの筋道を立ててじっくり考える問題が他社より優れている
- 小1から理科(教具付き)と社会を深くたっぷり学べる
- イラストやシールがあり楽しい雰囲気
- 中学受験対策ができる教材の中では格安
進研ゼミ・考える力プラスのデメリット
- 漢字や計算のドリル学習はない
- 理社に紙面を割いている分、国算の問題が他社より若干少なめ
こんなお子さんにおすすめ!
- 低学年から受験準備をしたい
- 高学年で公立中高一貫校を狙っている
- 難しい中にも楽しい雰囲気がほしい
- 副教材がほしい(小1~4理科の教具)
- 興味深い題材で勉強を好きになりたい
- より深く筋道を立てて考える力をつけたい
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進研ゼミ『考える力プラス・中学受験講座』(4~6年生)
目標レベル | 中堅私立国立中学 (偏差値55~65) |
教科 | 国算理社 |
教材 | 冊子/授業映像 |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金無料 月額 7,480円 (全学年一律) |
最短継続契約 | 2か月 |
※ 偏差値は首都圏模試レベル(進研ゼミ公式HPより)
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月~)
進研ゼミのもう一つの受験対策コースは、『考える力プラス・中学受験講座』。
上の『考える力プラス講座』が小1から学べて高学年では公立中高一貫校受検の準備ができる講座なのに対し、この『考える力プラス・中学受験講座』は小4から中堅レベルの私立国立中学を目指すための講座です。
特徴は、基礎から応用まで無理なくステップアップしながら学べること。
他の難関私立国立まで狙える教材だと最初から応用問題が中心で問題数も多いので、中堅どころを狙う子にはあまり向いていません。
手が出ない難しい教材を無理にやらせるよりも、できる範囲で着実に力をつけていきたい、そんなお子さんにおすすめなのがこの進研ゼミの『考える力プラス・中学受験講座』。
基礎固めを大切にし、難しいところはプロの講師が授業動画でわかりやすく説明し、暗記が必要な個所は持ち運べる暗記教材でスキマ時間を利用して覚えることができます。
フルカラーでイラストも多く、1か月の勉強量も多すぎないので、
「あまり勉強が得意ではないけれど中学受験をしたい」
そんな子でも抵抗なく取り組める教材ですよ。
この講座の受講生の志望校合格率は、なんど驚異の91.2%!(2021年度・進研ゼミ調べ)
中堅私立国立中学を狙うにはもってこいの通信教育です。
進研ゼミ・考える力プラス中学受験講座のメリット
- 基礎~応用までスモールステップで着実に力がつく
- 難しすぎず問題数も多すぎず、中堅レベルを狙う子にちょうどいい
- イラストやカラフルなテキストで楽しく学べる
- わかりにくいところは授業映像がある
- 受講者の91.2%が志望の私立国立中学に合格
進研ゼミ・考える力プラス中学受験講座のデメリット
- 問題数は少なめ
- 模試などの実戦練習が物足りないので、他で全国模試などを受けたほうがいい
- 難関校の合格実績は少ない
こんなお子さんにおすすめ!
- 中堅レベルの私立国立中学を狙っている
- 基礎~応用まで段階的に学びたい
- クラブや習い事と両立して、できる範囲で中学受験対策をしたい
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Z会の中学受験向け通信教育
幼児から大学受験まで、難関校の合格実績が高いことで知られるZ会。
Z会の小学生向けコースは、1~6年生向けの『小学生コース』と3~6年生向けの『中学受験コース』の2種類があり、どちらも受験対応の通信教育です。
順番に見ていきましょう。
Z会『小学生コース』(1~6年生)
目標レベル | 低学年:全レベル中学 高学年:公立中高一貫校 |
教科 | 国算理社 (小3以降の紙コースは1~4教科を選択) |
教材 | 冊子かタブレットを選択 (専用タブレットなし) |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金無料 紙コース 4,420円 (小1)~7,840円 (小6) ※ 4教科の場合 タブレットコース 3,315円 (小1)~6,800円 (小6) ※ タブレットコースは英語を含めた5教科セット受講のみ可 |
最短継続契約 | 1か月 |
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月~)
まず、低学年でZ会の中学受験に向けた学習をしようと思ったら、『小学生コース』の一択。
その後どのレベルの中学を目指すにしても低学年で身につけるべきことは同じで、勉強を楽しみ、思考の流れや知的好奇心を養っておくといったこと。
国語や算数のテキスト内容やレベルを見ても、進研ゼミ考える力プラス・SAPIXピグマキッズの低学年教材とほぼ変わりません。
特徴的なのは、低学年の理科社会が『けいけん』という実体験学習になっていること。
実際に手を動かしながら、低学年で理科社会への興味を引き出しておこうという趣旨ですよ。
また1年生から英語やプログラミング学習もあり、中学受験だけではなく将来の高校受験以降も見据えた総合的な力を養う教材です。
高学年コースでは、公立中高一貫校の受検対策が可能。
公立一貫校の特徴である教科複合型問題や応用問題に、しっかり対応できる力をつけていけます。
また作文などの専科講座もあり、通信教育ながら最新の動向をしっかり捉えた適切な公立受験準備をすることができます。
Z会・小学生コースのメリット
- 紙かタブレットか選べる
- テキストがシンプルでわかりやすい
- 別冊ドリルで計算や漢字の反復学習ができる
- 低学年で理科社会の実体験学習がある (紙コース)
- 小1から英語とプログラミングも学べる
Z会・小学生コースのデメリット
- お勉強感が強い
- 付録や学習アプリがないのが寂しい子も
- 低学年の『けいけん学習』は材料を家で準備する必要がある
こんなお子さんにおすすめ!
- 低学年から受験準備をしたい
- 高学年で公立中高一貫校を狙っている
- シンプルでわかりやすいテキストがいい
- 反復ドリルもほしい
- 英語やプログラミングもやりたい
Z会小学生の受講口コミはこちら
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Z会『中学受験コース』(3~6年生)
目標レベル | 難関私立国立中学 |
教科 | 国算理社 (1~4教科選択可) |
教材 | 冊子/授業映像 |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金無料 月額 14,960円 (小3)~20,400円 (小6) ※4教科の場合 |
最短継続契約 | 2か月 |
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月~)
難関私立国立中学をめざすなら、通信教育の中ではZ会の『中学受験コース』が一番おすすめ。
Z会では他社より早く3年生から、最難関中学を見据えた本格的な準備を始めることができます。
プロ講師の授業動画を視聴 → テキスト学習 → 添削課題
という流れで、塾通いと同じ感覚で学べ、個別の質問や相談にも回答してくれますよ。
レベルは学年が上がるにつれてかなり高くなっていくので、難関校をめざす意欲のあるお子さんにはおすすめだけど、そうでなけれは勉強嫌いになってしまう恐れも。
決して無理強いせず、レベルが合っているかどうかよく見極めながら進めていくことが大切です。
受講料は他社より高いけれど、1教科から受講でき、通常の『トータル指導プラン』に加えて『要点集中プラン』も選択できるので、用途に合わせて料金を抑えることも可能。
塾に通いながら足りないところをピンポイントで受講しているお子さんも多いようです。
Z会・中学受験コースのメリット
- 1教科から受講できる
- 3年生から難関校向けの受験準備を始められる
- 授業映像がわかりやすい
- トータル指導プランの他に要点集中プランも選べる
- 目的別・志望校別のオプション講座が豊富
- 難関中学校への合格実績が通信教育では断トツ
Z会・中学受験コースのデメリット
- 難しすぎる場合も
- 教科別の難易度選択は不可
- 受講費が高い
こんなお子さんにおすすめ!
- 難関私立国立中学をめざしている
- 受講する教科を選びたい
- 御三家などの難関校の志望校別講座を受けたい
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サピックス(SAPIX)の中学受験向け通信教育
代々木ゼミナールが、難関中学・高校・大学をめざす子供たちのために設立した受験塾サピックス(SAPIX)。
そのサピックスが小学生の家庭学習用に研究開発した通信教育が、『ピグマキッズくらぶ』です。
対象は小学校低・中学年のみで、高学年向けの教材は今のところありません。(2023年4月現在)
サピックス『ピグマキッズくらぶ』(1~4年生)
目標レベル | 全レベル中学 |
教科 | 国算 |
教材 | 冊子/朗読CD/算数クラフト教材 |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金 11,000円 月額 5,280円 (全学年一律) |
最短継続契約 | 3か月 |
※ 料金は税込・毎月払いのみ(2023年4月現在)
『ピグマキッズくらぶ』は、有名受験塾サピックス(SAPIX)が作った小学1~4年生向けの中学受験用通信教育。
低・中学年のうちは家庭学習こそが大切で、親が愛情を注ぎ大きく関わりば関わるほど子供の知能の発達が促されるというコンセプトで作られています。
「勉強することを好きになる」をモットーに、イラストやキャラクターなど遊びの要素がたくさん。
また国語は朗読CDを聞くことで長文読解力を育て、算数は図形などのクラフト教材で手を動かしながら学ぶなど、飽きずに学べる工夫がされていますよ。
でも、楽しい雰囲気ながら難易度は高めで、進研ゼミ考える力プラスやZ会小学生コースと同じくらい。
学校の教科書レベルを超えた応用問題で、特に思考力と記述力をしっかり養っていきます。
年々ハードルが上がっているサピックスの入塾テスト対策にもなり、入塾時には入会金が11,000円割引になる特典も。
難関中学への合格実績が高いサピックスが、低中学年で身につけておくべきと考える学習内容が、ギュッと詰め込まれています。
サピックス・ピグマキッズくらぶのメリット
- 小1からサピックスのノウハウで学習できる
- イラストやキャラクターが豊富で楽しい
- 思考力や記述力がしっかりつく
- 朗読CDで長文読解が得意になる
- 算数のクラフト教材がある
- サピックスの入塾割引きがある
サピックス・ピグマキッズくらぶのデメリット
- 4年生までしかない
- 理科社会がない
- 入会金がかかる
- 2教科にしては受講費が高め
こんなお子さんにおすすめ!
- 低学年から中学受験対策をしたい
- 楽しく、かつレベルの高い学びがしたい
- いずれサピックスに入塾したい
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四谷大塚の中学受験向け通信教育
サピックスと並ぶ有名受験塾の四谷大塚には、『リトルくらぶ』(1~3年生向け)と『進学くらぶ』(4~6年生向け)の2段階の受験対応コースがあります。
順に見ていきましょう。
四谷大塚『リトルくらぶ』中学受験コース(1~3年生)
目標レベル | 全レベル中学 |
教科 | 国算 (1・2年生) 国算理社 (3年生) |
教材 | 冊子/授業映像 |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金 11,000円 月額 5,830円 (小1)~9,020円 (小3) |
最短継続契約 | 2か月 |
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月現在)
四谷大塚『リトルくらぶ』は、小学1~3年生向けの通信教育。
低学年向けの中学受験用の教材には、他に進研ゼミ考える力プラス・Z会小学生コース・SAPIXピグマキッズくらぶがあるけれど、その中でも四谷大塚は一番演習量が多く、難易度も高めです。
低学年から授業映像を見て学べるのも、四谷大塚だけ。
授業を視聴 → テキスト学習 → 添削課題 → 習熟度テスト → ホームワーク
というのが毎月の学習の流れで、基礎から難易度の高い応用までガッツリ学んでいくので、学習時間は1日1時間目安と他社よりかなり長めになっています。
特に作文指導が充実していて、添削で先生と文章でコミュニケーションを取りながら文章力をしっかり鍛えていきますよ。
また工作のおまけやミッションなどもあり、難しいながらも楽しく学べる要素も入っています。
四谷大塚・リトルくらぶのメリット
- 小1から四谷大塚のノウハウで学習できる
- 低学年から授業映像で学べる
- 問題数が多い(1日1時間目安)
- 作文力がしっかりつく
- 毎月の添削の他に、2・3年生は年に8回テストがある
- 工作のおまけやミッションなどのお楽しみもある
- 電話やメールで個別の教育相談ができる
四谷大塚・リトルくらぶのデメリット
- お勉強感が強い
- 量が多く難しすぎる子も
- 理社は3年生からしかない
- 入会金がかかる
- 受講費が高め
こんなお子さんにおすすめ!
- 低学年からガッツリ高難度の勉強をしたい
- テストがあった方が頑張れる
- 1年生から授業動画もほしい
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四谷大塚『進学くらぶ』中学受験コース(4~6年生)
目標レベル | 低学年:全レベル中学 高学年:公立中高一貫校 |
教科 | 国算理社 |
教材 | 冊子/WEB/授業映像 |
個別添削 | あり |
料金 | 入会金 11,000円 月額 12,980円 (小4)~16,280円 (小6) |
最短継続契約 | 2か月 |
※ 料金は税込・年一括払いの月額(2023年4月現在)
四谷大塚の通信教育では、通いの塾と同様に小学4年生から本格的な中学受験対策が始まります。
狙いは難関~最難関の私立国立中学。
高学年で家庭学習で難関校対策ができる教材は、この四谷大塚とZ会中学受験コースの2つです。
レベルや合格実績の高さは両社ともほぼ互角で、
授業動画を見る → テキスト学習 → 添削課題
という学習スタイルも同じ。
通信教育ながら御三家などの志望校別対策までできるのも、同じですね。
違うところは、四谷大塚には添削の他に毎週理解度チェックテストがあり、さらに5週に1回のテストで通塾生と同様にS・C・B・Aに組分けがされるところ。(テストは自宅でスキャンして送信)
またテキストと動画授業以外にも、WEB上で計算力や語彙力を鍛える『高速基礎マスター(※)』が受けられるところです。
Z会よりも四谷大塚のほうが、週ごとのきめ細かいカリキュラムで、苦手を完璧に潰しながらステップアップしていけるシステムになっていますよ。
ただ逆に、自分のペースで1か月の中で好きなように勉強したい子には向かないかも。
塾に通うのと同様のカリキュラム管理の下で、毎日確実に学習していきたいお子さん向けの通信教育です。
(※)高速基礎マスターは別料金・税込18,700円(入会時のみ必要)
四谷大塚・進学くらぶのメリット
- 四谷大塚に通うより格安で、ほぼ同じ方式で学べる
- 実力講師の授業動画を繰り返し見られる
- 毎週テストがあり、その結果でカリキュラムが組まれる
- 通塾と同様に5週毎に組分けテストがあり、自分の位置がわかる
- 志望校別対策がある(開成・桜蔭・筑駒など/別料金)
四谷大塚・進学くらぶのデメリット
- 難しすぎる場合も
- 週ごとにテストやカリキュラムがあり、自分のペースでは勉強しにくい
- 入会金がある
- 受講費が高め
こんなお子さんにおすすめ!
- 難関私立国立中学をめざしている
- 細かいカリキュラムがあったほうがいい
- 通信教育でもライバルと競えたほうが頑張れる
- 御三家などの難関校の志望校別対策をしたい
- 四谷大塚に通いたいが近くにない
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スタディサプリの中学受験向け通信教育
スタディサプリ小学講座は、リクルートが提供する小4から受講可能な授業動画視聴型の通信教育。
基礎レベルと応用レベルの2講座に分かれていて、そのうちの『応用レベル講座』が中学受験対策ができるコースです。
スタディサプリ『応用レベル講座』(4~6年生)
目標レベル | 公立中高一貫/中堅私立国立 |
教科 | 国算理社 |
教材 | 授業映像/DLテキスト |
個別添削 | なし |
料金 | 入会金無料 月額 2,178円 年一括払い 1,815円/月 (全学年一律) |
最短継続契約 | 1か月 |
※ 料金は税込(2023年4月現在)
スタディサプリ(スタサプ)には受験向けという名前の講座はないけれど、公式サイトに「応用レベル講座で中学受験対策ができる」と明言されています。
レベル的には中堅どころの中学狙い。
学習方法は、その講座の講師が作ったテキストをダウンロードしてそれを見ながら授業映像を見るスタイルで、テキストの中に演習問題や小テストなどがある講座もあります。
スタサプの特徴は、何と言っても安さと手軽さ。
入会金無料、月額2,000円弱で無制限視聴し放題、最短1か月だけの受講も可能で、休会や再入会も自由にできます。
でも安かろう悪かろうではなく、指導経験が豊富な有名塾講師の質の高い授業映像がたくさん。
1回の授業動画は15分と短めで見やすく、要点だけがギュッと凝縮されています。
各学年各教科12~30講座ずつあり、学年や単元の順番を超えてどこからでも何回でも視聴することができるので、すきま時間にスマホやタブレットでサッと学習することもできますよ。
ただし、スタサプだけで受験準備をするには、演習問題が少なすぎるし過去問対策もできません。
実際、スタサプ受講者の78%は塾や他の通信教育と併用しています。(スタサプ公式HPより)
特に理科や算数の塾でわからなかったところをスタサプで復習したり、国語算数だけ塾に通って理科社会はスタサプで、などというケースが多いようです。
スタサプは14日間の無料お試し受講ができるので、気になる方は一度試してみることをおすすめします。
スタディサプリ・応用レベル講座のメリット
- 安い
- 1回の授業映像が15分と短く気軽に学べる
- 学年や単元の順番に関係なく見たい授業だけ何度でも見られる
- 保護者にメールで学習経過が通知される
スタディサプリ・応用レベル講座のデメリット
- 自己管理力が必要
- 添削や個別指導がない
- 演習問題が少ない
- 過去問演習がない
こんなお子さんにおすすめ!
- スキマ時間にサッと学習したい
- 塾でわからなかったところの補習を受けたい
- 先取り学習や下の学年の復習がしたい
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RISU算数の中学受験向け通信教育
算数に特化したタブレット型通信教育・RISU算数は、小学6年生のステージまで終了すると『受験基礎ステージ』に進み、中学受験向けの学習ができます。
RISU算数『受験基礎ステージ』(1~6年生)
目標レベル | 全レベル |
教科 | 算数 |
教材 | 専用タブレット (無料・返却不要) |
個別添削 | なし ※ チューターの学習サポートあり |
料金 | 入会金無料 月額基本料 2,750円 + 毎月の利用料 0円~9,350円 (クリアしたステージ数に応じて) |
最短継続契約 | 12か月 |
※ 料金は税込・年一括払いのみで退会時の返金不可(2023年4月現在)
中学受験で合否を分けると言われる算数。
その算数力を徹底的に鍛えられる通信教育が、RISU算数です。
専用タブレットを使い、計算問題だけでなく文章題や思考力問題、さらには植木算・流水算・インド式計算塾などの応用テクニックまでしっかり身につけることができます。
近年では、RISU算数受講者からSAPIXの組分けテスト日本一、四谷大塚全国統一テスト日本一、日能研特待生認定などが多数出ていて、難関中学への合格者も増えているそうですよ。
初回に実力テストを行い、その子に合ったレベルからスタート。(レベルの選択は不可)
学年に関係なく先取り学習ができ、公式サイトによると75%の受講者が学年より上の問題にチャレンジしているとのこと。
(平均で学校の約1.7倍のスピードで学習)
6年生レベルまでクリアすると『受験基礎ステージ』に進み、受験の頻出問題で実践力を鍛えていきます。
ただし難関校に特化した演習問題、志望校別講座などはありません。
また料金体系には注意が必要で、基本料金税込月額2,750円に加え、クリアしたステージ数に応じて毎月0~9,350円がかかります。
でも、公文などでも1科目で8000円近くするので、受験準備までできると考えればそれほど高くはないとも考えられます。
算数を得意科目にしたいお子さんにはおすすめです。
RISU算数のメリット
- 中学受験でネックになりやすい算数をしっかり鍛えられる
- 先取りできる
- 植木算・流水算・インド式計算術などを身につけられる
- チューターの個別サポートがある
- 各種全国テストの算数のトップを多数輩出
- 難関中学の合格実績が高い
RISU算数のデメリット
- 添削指導がない
- 志望校別対策はない
- 1教科にしては受講費が高い
- ステージをたくさんクリアすると料金が上がる
- 年一括払いのみで途中退会は不可
こんなお子さんにおすすめ!
- とにかく算数を得意にして中学受験の武器にしたい
- どんどん先取り学習したい
- 他では習わないテクニックを習得したい
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中学受験対策を通信教育でするときの注意点は?
以上、家庭で中学受験対策ができる通信教育6社9コースをご紹介しました。
最初にも書いた通り、家庭学習でも中学受験に向けた学習をすることは可能です。
以前は通塾が必須だったけれど、授業動画のWEB配信が容易になったことで、家庭でも通塾にかなり近い学習ができるようになりました。
ただし、通信教育での受験対策にはいくつか注意点があります。
通信教育での中学受験対策で必要なこと
至れり尽くせりの塾と違い、家庭で通信教育で受験対策をする場合には次のようなことが必要です。
通信教育での中学受験対策で必要なこと
- 勉強時間やカリキュラムを自分で管理する力
- レベルの見極めと教材選び
- 別途実践模試や志望校別演習の受講
- 親の情報収集と学習サポート
何より一番大切になるのが、高い自己管理能力。
先生がスケジュールやカリキュラムを管理してくれて仲間と切磋琢磨できる通塾と違い、通信教育はたとえ添削や個人指導があっても実質ほぼ個人での戦いとなります。
とは言えまだ小学生なので、必然的に親と2人3脚で受験に臨むことになるでしょう。
親のサポートで重要なのは、レベルの見極めと教材選び・模試の予約や志望校対策・受験の情報収集といったところ。
親が講師代わりとなって、わからないところをかみ砕いて解説する機会も出てきます。
多くの通信教育では、保護者向けのサポート冊子や受験情報冊子が一緒に送られてきて、電話やメールで相談できる場合もあるので、それらを上手く活用しながら進めていきたいですね。
難関中学校を受験するなら別途対策も
御三家などの難関私立国立中学校では、非常に高いレベルの問題が出題されます。
それらの中学を目指す場合は、行きたい学校の志望校別講座がある通信教育を選ぶのは必須で、加えて塾の特別講習や模試などを別途受講するのがおすすめ。
家庭学習だけで合格するケースもあるけれど、やはり短期だけでも塾と併用している子が多いです。
公立中高一貫校受検には専用の通信教育を選ぼう
最近人気が高まっている公立の中高一貫校では、『適性検査』という独自の試験が行われています。
私立とは違いあくまで小学校で習う範囲内での出題とは言うものの、高い応用力や作文力が求められるケースがほとんど。
教科書の範囲だからと準備なしで合格するのは難しいです。
受検者が非常に多く、私立国立よりも倍率が高くなりがちなのも特徴。
特に公立でも難関校は、私立国立難関校の受験者が併願することも多いので、一貫校受検向けの通信教育でしっかり対策をしておく必要がありますよ。
中学受験対策は具体的にいつから何をすればいい?
では家庭で受験準備をするには、具体的にいつからどんなことを始めればよいのでしょうか?
低学年と高学年に分けてみていきましょう。
低学年(小学1~3年生)の家庭での中学受験準備
- 子供が好きな教材で「学ぶのが楽しい」と意識づける
- 筋道を立てて考える思考の流れを作っておく
- 「知りたい!わかりたい!」という知的好奇心を育てておく
具体的な受験対策は高学年から始まるけれど、実は低学年のうちの家庭での過ごし方がとても大切。
まず低学年では、難しい先取り教育をするよりも、お勉強に対する前向きな気持ちや、深く考えることを楽しむ心、理科社会に対するワクワクする好奇心を養っておく方が得策です。
もちろん算数など先取りしておいた方が楽な教科もあるけれど、文科省の新しい学習指導要領により近年の中学入試は単純に答えを求める問題が減り、『思考力・判断力・表現力』を問う記述問題が増加傾向に。
そういったいわゆる『非認知能力』は低年齢ほど身につきやすいので、従来よりも低学年での過ごし方が重要になってきているのです。
また、低学年から難しい先取りを強要されたり「勉強しなさい」と頻繁に怒られたりすると、学ぶこと自体が嫌いになってしまうという弊害も。
有名受験塾の講師が口を揃えて言うのは、
「難関中学に合格する子の共通点は、とにかく学ぶことや考えることが大好きで、何でも知りたい、わかりたいという気持ちがとても強い」
ということ。
そのため、低学年向けの中学受験用通信教育は、どれも先取り学習より「学ぶって楽しい!」という気持ちを育てる工夫が沢山なされています。
高学年(小学4~6年生)の家庭での中学受験対策
- 今のレベルに合う教材から始め、徐々にステップアップしていく
- 目標をめざして得意分野を伸ばしつつ、苦手を確実に潰す
- 私立国立と公立中高一貫校のどちらを目指すか決める
- 6年生の2学期からは志望校の過去問演習に取りかかる
塾に通う場合は、4年生(3年生の2月)から受験対策が始まるのが一般的。
それに合わせて、家庭での通信教育で対策をする場合でも、4年生には始めておくのがおすすめです。
なぜなら、年々難化する中学入試に向けた学習内容をこなすには、どうしても3年はかかるからです。
また対策を始める際には、現時点のレベルの見極めも大切。
難関校を狙いたいからといきなり難しい教材に取り組んでも、もし実力とかけ離れていたら手が出ず身になりません。
必ず今の実力に合う教材から始めて、確実に理解しながらステップアップするようにしましょう。
目指すレベルは5年生頃には大まかに決め、6年生の夏休みにはしっかり目標を定めて2学期から過去問の演習に入っていくのが理想です。
まとめ ~中学受験対策に通信教育を上手く活用しよう!
「クラブや習い事をやめたくない」
「塾の費用が高すぎる」
「家で自分のペースで勉強したい」
そういった理由から、通信教育で中学受験をしたいと考えるご家庭は多いと思います。
塾通いと比較すると親御さんの時間や労力の負担は増えるけれど、合う教材を見つけてしっかり力をつけていけば、自宅でも受験対策は不可能ではありません。
お子さんの性格や家庭の学習環境などにもよるので、ぜひ各社の資料や無料体験教材を取り寄せて検討してみてくださいね。
各社の公式サイトはこちら
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Z会『小学生コース』(1~6年生)
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