いま注目の最新の教育法『STEAM(スティーム)教育』。
2013年にアメリカのオバマ元大統領が演説でその重要性を訴えると、瞬く間に世界各国に導入されていきました。
STEAM教育は、これからの国際社会を生き抜いていくためにはもはや必須と言われています。
でも残念ながら、日本ではその導入が諸外国に比べて圧倒的に遅れているのが現状。
2020年にようやく小学校から順次プログラミング学習が取り入れられ始めましたが、実はプログラミング学習はSTEAM教育のほんの一部にしか過ぎません。
文科省が本格的にSTEAM教育を導入するのを待っていては、手遅れになるかも。
子供向けのSTEAM教育は、難しい知識や機材が必要なわけではなく、一生使える考え方や脳の使い方のようなもの。
小学校低学年からでも家庭で簡単に始められるので、ぜひ一足先に取り入れていきましょう。
チャイルドコーチングとモンテッソーリ教育の指導者で1児の母でもある筆者が、小学生に必要なSTEAM教育とおすすめの教材をお伝えしていきます。
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STEAM教育とは?
STEAM教育の『STEAM(スティーム)』とは、
Science(科学)
Technology(技術)
Engineering(工学)
Art(芸術・教養)
Mathematics(数学)
の5つの単語の頭文字をあわせて作った言葉。
文系理系や副教科の枠組みを超えた、総合的な視点と技術でこれからの激動の時代を生き抜く人材を育てようという教育手法です。
アメリカでは商務省が
「STEAM教育を受けた人は受けていない人より高給が見込まれる」
と発表し、国際競争力をつけるための国策として全米の学校教育に導入。
いまや欧米のみならず中国やインドなどのアジア各国でも、小学校もしくは幼稚園から標準教育として受けられる国が増えています。
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STEAM教育とは?プログラミング学習とは違うの?
STEAM教育で何を学ぶの?
では、STEAM教育でどんなことを学ぶのでしょうか?
STEAM教育の流れは次の通りです。
STEAM教育の流れ
身近なことや社会問題に興味や疑問を持つ(好奇心)
↓
どうしたらもっとよくなるか改善点を見つける(アイディア力)
↓
解決方法を模索する(思考力)
↓
実際に試行錯誤しながら解決していく(技術力)
※ プログラミングはこの部分
最終的には『ものづくり』の技術力が必要になり、AIを使いこなすだけではなくさらに新たなテクノロジーを生み出すことが期待されています。
小学生のSTEAM教育で身につけることは?
高度な技術力が必要というと、小さいうちから難しいプログラミングなどを学ぶべきなのかな?と思いますよね。
でも、まず最初にしなくてはならないことは、STEAM教育の流れの前半にあたる『好奇心・アイディア力・思考力』を養うこと。
これからの世の中で何が必要になるのか、それにはどうしたらよいのかを常に考える習慣をつけていきます。
あまり早くから技術を学ぶことを重視してしまうと、子供ならではの広い視野や自由な発想が妨げられる危険性も。
小学生のうちは、プログラミングなどの技術の習得ばかりに走らず、まずは『好奇心・アイディア力・思考力』を中心に育てるようにしましょう。
ちなみに、アメリカなどの海外でも、子供のうちは技術力よりも『発想力や思考力』を養うことを中心にSTEAM教育が進められていますよ。
その題材は、おもちゃや家の中のことなど身近な改善から始まり、STEAMコンテストでは社会問題(交通事故を防ぐアイディア・災害対策のアイディア・高齢化社会の問題解決など)まで。
技術的な面は大人がサポートしながら、子供たちは豊かな発想力で大人顔負けの問題解決のアイディアをどんどん出していっています。
日本でもロボットコンテストなどの技術力のコンテストが多い中で、発想力や問題解決能力を披露しあう場も少しずつ増えてきています。
小学生のSTEAM教育で身につけたいことは、具体的に次の通り。
小学生のSTEAM教育で身につけること
- いろいろなことに興味や疑問を持つ目
- 「知りたい!やりたい!」とワクワクする好奇心
- 既存のものにとらわれない、豊かな発想力や表現力
- 筋道を立てて考える思考力
- 自分で考え、行動する意欲
まずは好奇心や発想力をたっぷりはぐくみ、そして小学校高学年や中学生になって実際のプログラムやロボット製作などに興味がわいてきたら、本格的な技術の学びに移る、というのがSTEAM教育の理想的な進め方です。
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今後、入試や就職はどう変わっていく?
気になるのが、当面の目先の目標となる中学・高校・大学の入試や就職。どう変わっていくのでしょうか?
STEAM教育の導入が進むと、各入試では従来の『知識を問う問題』だけではなく、『考察力や表現力が問われる問題』が増えてきます。
私たち親世代が受けてきた『暗記や計算』中心の教育はもう古くなり、決まった答えのある問題よりも、課題に対して自分がどう思い、どうすべきか考え、自分の見解を表現することが必要になってくるのです。
すでに2025年には、大学入試の共通テストで『情報』の科目が、社会科でも『日本史探求・世界史探求・地理探求』という選択科目が追加されることが決まっていますよ。
また就職でも、求められる人材が徐々に変わってきます。
言われたことを正確にできる人よりも、自分で考える力や行動力があり、新たな価値を生み出せる人が必要とされるように。
海外の潮流を見ていると、こういった入試や就職の変化は日本でも今後5年10年で急速に進んでいくと予想されます。
たとえば、今の小学1年生が大学4年生まで過ごしたとして、就職するのはおよそ15年後。
その頃には、単純作業や簡単な事務職はほぼ無くなっているかもしれません。
また、今の子供のさらに後の世代ではおそらく義務教育にSTEAM教育が組み込まれ、しっかりと思考力や発想力を学んで社会に出てくることを考えると、今の制度のテストで成績が良くてもおちおち安心してはいられません。
脳の使い方の基礎が作られる小学生期に、「豊かな発想力と自分で考え行動する力」をしっかりと作り上げ、これから来る世の中の流れにしっかり太刀打ちできる下地を作っておきましょう。
小学生のSTEAM教育、どう取り入れたらいい?
では小学生がSTEAM教育を学ぶには、具体的にどうしたらよいのでしょうか?
学校のカリキュラムは文科省の方針に従って進められるため、何も変えることはできませんよね。
でも、STEAM教育は家庭でも簡単に取り入れることができるのです。
STEAM教育のやり方は、
子供が何かに興味を持つ
↓
「もっとこうしてみたい、こうだったらいいのにな」と改善点を見つける
↓
あれこれ試行錯誤して解決方法を探る
↓
できることをやってみる
という流れの繰り返し。
大切なのは、実際に何が出来上がったかよりも、考えてやってみる過程。
その過程こそが『STEAM教育』そのものなのです。
だから、工作・実験・料理・カード遊びやブロック遊びなど、身近なものすべてが教材になります。
たとえば、
家でできるSTEAM教育の例
- いろいろな材料で船を作ってお風呂に浮かべてみる
- 野菜や果物や卵を凍らせて、どうなるか観察する
- どうしたら学校の用意が簡単にできるか、置き場所やしまい方を工夫する
など。
そんな日常すぐにできることでも、子供が自分で考えて試行錯誤すればSTEAM教育になりますよ。
教材を選ぶ際の注意点は、
STEAM教育の教材選びのポイント
- 子供が興味を持ったもので、自由に取り組ませる
- 試行錯誤する余地がないものは適さない
ということ。
何度も言うけれど、大切なのは出来上がりや結果よりも『過程』なので、子供自身が興味を持ってワクワクしていることが大前提。
大人が選んだものを無理やりさせたり、大人が知っている結論に強引に導いたりしないようにしましょう。
子供が自分から興味を持ったもので取り組むのが、一番STEAM教育の効果が上がります。
また、試行錯誤する余地がないものも、STEAM教育には向いていません。
たとえば、レゴを自分が作りたいように作るのは発想力を養うSTEAM教育になるけれど、説明書の通りにただひたすら組み立てるのはSTEAM教育にならないので、気を付けましょう。
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小学生向けのおすすめSTEAM通信教材
ここでは、「あれこれ道具を揃えるのが大変」というご家庭のために、小学生におすすめのSTEAM教育専用の通信教材をご紹介します。
難しい知識や技術は不要で、料金もそれほど高くないものばかりなので、誰でも手軽に始めることができますよ。
ワンダーボックス(4~10歳)
『ワンダーボックス』は、いま受講者が急増中のSTEAM教育の通信教材。
ブロック・カードなどの郵送キット教材と、パズルやプログラミングなどのアプリ配信教材の組み合わせで、自由な発想や思考力・数理的センスを養っていきます。
学ぶ内容は、思考力・戦略・プログラミング・サイエンス・エンジニアリング・アート。
NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」出演でも話題となった数学教師の井本さんも、
「今まで見たことがないような斬新なコンセプトで、度肝を抜かれましたね。(中略)
こういうものに幼い頃から触れていたら、きっと考えることが大好きになるでしょう。」
と絶賛。
1,500人の小学生が3か月間ワンダーボックスで学んだところ、算数の偏差値が平均で6.0ポイント、IQテストのスコアが8.9ポイント上がったというデータもあるそうですよ。
「STEAM教育をやってみたいけれど、何をどうしたらよいのかわからない」
という方は、すべてのキットが揃ったワンダーボックスをぜひ一度試してみてくださいね。
★ ワンダーボックス | |
対象 | 4~10歳 |
教材 | 郵送教材:学年別の思考力ワークブック・トイ・ペーパーコンテンツ アプリ配信:パズル・プログラミングゲームなど |
身につくこと | 数理的思考力・発想力・感性など |
料金 (税込月額) |
全学年共通 12カ月一括 3,700円 6カ月一括 4,000円 毎月払い 4,200円 (送料無料) |
最短受講期間 | 2か月 |
※ 料金は2023年2月現在
※ 兄弟の追加(一人追加ごとに)1,850円/月(税込)
★ワンダーボックスを実際に受講した口コミレビューはこちら♪ PR:ワンダーボックス 『ワンダーボックス』は、2020年に始まった年中~小4向けのSTEAM教育系通信教育教材。 教科学習は一切なく、組み立てキットやパズルアプリで地頭を鍛えていく、新しいスタイルの ... 続きを見る
【口コミ】ワンダーボックスの評判やデメリットを徹底検証!効果ある?
ワンダーボックス
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★6歳からのスタートボックスはこんなにおトク!
グルービーラボ(4~12歳)
PR:Groovy Lab in a BOX
小学生におすすめSTEAM通信教育の2つ目は、『グルービーラボ(Groovy Lab in a BOX)』。
アメリカの科学者や教育者によって開発され、"Edison Awards 2020" や "USA TODAY 2021 サブスクキッズ部門教材" など数々の受賞歴があるSTEAM教材が、ついに日本に上陸しました。
グルービラボは、上のワンダーボックスのようなパズル教材やアプリはなく、科学や工学をがっつり学べる教材。
『電気・音・力学・振動工学』などの実験がメインとなっています。
マイク博士の実験動画配信を見ながら進めていくのだけれど、音声は日本語と英語を切り替えられるので、英語の勉強にもなりますよ。
「サイエンス教室に通いたいけれど、ちょっと高いな」
という方には、家で本格的な科学実験ができるグルービーラボをおすすめします。
最低1か月から受講が可能でいつでも退会できるので、ぜひ一度試してみてくださいね。
★ グルービーラボ(Groovy Lab in a BOX) | |
対象 | 4~12歳 |
教材 | 郵送教材:実験キット 実験手順の動画配信あり(音声日英) |
身につくこと | 科学的思考能力 |
料金 (税込月額) |
全学年共通 12カ月一括 3,480円 6カ月一括 3,780円 毎月払い 3,980円 (送料300円) |
最短受講期間 | 1か月 |
※ 料金は2023年2月現在
\1か月だけでも受講可能!詳しくはこちらから♪/
今のところ通信教育教材はこの2社だけ
以上、小学生向けのSTEAM通信教育を2つご紹介しました。
今のところ日本でSTEAM教育の定期通信教材は、この2社だけ。
おすすめなのは、まず1年生から『ワンダーボックス』で発想力や思考力を養い、2~3年生になったら『グルービーラボ
』で科学や工学の実践を学ぶという流れ。
もちろん個人差があるので、どちらも試してみてお子さんの興味の方向を確かめてみてくださいね。
また、はっきりSTEAM教育とはうたっていないものの、Z会小1・小2コースも毎月『けいけん学習』という実体験型の学習があり、STEAM教育と同じように好奇心や行動力を養うことができます。
Z会にはプログラミング学習もあり、思考力ワークも600円ほどの追加で付けられるので、
「国語や算数などの教科学習とSTEAM教育を総合的に学びたい」
という方はZ会がおすすめですよ。
こちらはお試し教材があるので、ぜひ一度取り寄せてみてくださいね。
(『けいけん学習』は紙コースのみ。タブレットコースにはありません。)
\Z会の無料お試し教材はコチラから♪/
まとめ ~小学生のSTEAM教育
STEAM教育は、これからの時代を生きていく子供たちに必ず役に立つ教育法です。
何かに問題意識を持ち、改善点を見つけ、解決方法を模索し、試行錯誤して実践していく。
どんな職種に就くにしても、どんな場所で働くにしても、STEAM教育の考え方を身につけているといないとでは大きな差がついていきます。
そしてその頭の使い方や総合的な非認知能力は、幼児期~小学生のうちが一番養いやすいことがわかっています。
ぜひ頭も心も柔軟なうちに、STEAM教育を取り入れていきましょう。
STEAM教育
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